夏のまじない食① 「なすとっかえ」の茄子
暑い夏は夏バテや病気をしやすい季節です。
それゆえに、色々なまじない食が伝わります。
「病よけ」「夏負けしない」といった伝承で伝わっているものが多いです。
衛生状態が今よりも悪かったであろう昔は、暑ければ病気も発生しやすかったでしょうね。
埼玉県狭山市の諏訪神社で行われる「なすとっかえ」は、
諏訪神社の神様にお供えするお祭り。
この茄子を食べることで「夏の毒消し」になると伝わります。
諏訪神社の裏手の沼に棲む竜神が、夏の病に苦しんでいたところ、
住民が投げた茄子を食べたところ治ったという言い伝えが起源だそうです。
以来、住民は家から茄子を持ちより、神前に供えた茄子のお下がりと取り替えることで
夏の病除けを祈ります。
取り替えたナスは厄除茄子としていただき、
各自家に持ち帰って食べます。
ナスとっかえについては、私の本『日本まじない食図鑑』に詳しく紹介しましたので、
興味のある方は読んでみてくださいね。