『にんぎょう日本』連載エッセイ/4月号 病気にかからん「かからんだんご」

ひな人形や五月人形、鯉のぼりなど節句品の業界団体である

(一社)日本人形協会の業界誌『にんぎょう日本』での連載

「まじない食で病も災いも、祓う」

では、毎回疫病除けや厄除招福を願って食べる食べ物について紹介しています。

2023年4月号は「病気にかからん 薩摩のかからんだんご」についてエッセイを執筆しました。

鹿児島は私の故郷なのですが、私が小さい頃は端午の節句に柏餅を食べることはなかったと記憶しています。
その代わりに作られていたのが「あくまき」「さねんだんご」「かからんだんご」「けせんだんご」など
身近な植物の葉っぱを使った団子や餅菓子でした。

私が小さい頃は実家でも庭の竈を使ってあくまきを作っていました。
灰汁に浸した餅米を竹皮で包み、さらに灰汁で数時間炊いて作るのですが、
この時、独特の香りが立ち込めるので、
あくまきの香りが庭先に漂うと春を感じていたものです。
今でも懐かしく思い出します。

さねんだんごは私が育った地域ではただ「団子」と呼ばれていました。
そのため、長年名前や作り方がわからなかったのですが、
先日指宿に取材に行った際、お世話になった方に
「あの団子、どうやって作るなんという団子かわかりますか?」と訊ねてみたところ
「あー田舎の団子ね、あれはさねんだんごよ」と教えてもらいました。
さねんとは月桃のことらしく月桃の葉で包んで蒸すのだそうです。
長年の謎がやっと解けました。

かからんだんごはサルトリイバラの葉っぱで作る団子で鹿児島だけでなく他の地域でも作るそうです。
鹿児島では病気にかからんとかけて、食べると病気にかかららないとも言われます。

そんな懐かしい故郷の春の郷土菓子について書いています。

『にんぎょう日本』は全国のひな人形店や節句品関連企業に配られています。
見かけた方はぜひ読んでみてください。

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