指宿焼酎トレイル④〜田村合名会社（薩摩乃薫・純黒）

芋本来の味を大切に
田村合名会社

再びバスに乗り込み、菜の花の名所・池田湖と前田利右衛門 を祀る徳光神社を歩いた後は、

山川駅近くのくりや食堂でカツオのたたき定食を。

くりや食堂のカツオのたたきは、

高知の塩で食べるカツオのたたきとも関東のポン酢で食べるカツオのたたきとも違います。

にんにくがきいた南蛮酢風のタレが新鮮です。

 

 

田村合名会社はくりや食堂のすぐ隣にあります。

創業は明治30年、代表銘柄は「薩摩乃薫」「純黒」。

社⻑・ 桑鶴一良さんと杜氏・蓮香健史さんが迎えてくれました。

 

 

ずらりと並ぶ和甕は桑鶴さんのおじいさんの代から100年以上使い続けられているもの。

「おそらく売ったら高級車が買える位高いです」と桑鶴さんは笑って話されますが、

もう製造されていないものなので補修しながら大切に使い続けているそうで す。

 

 

一次仕込みはすべてこの和甕で行い、

一次仕込みも二次仕込みも和甕で行った焼酎は「甕壺仕込み」として販売されています。

 

桑鶴さんのこだわりは

「芋本来の味を大切にしたオール鹿児島県産の焼酎造り」。

 

原料となる芋はサツマイモ伝来の地・山川の徳光のものを使っています。

これも田村合名会社のお焼酎のおいしさを生み出す秘密なのだそう。

というのも、サツマイモの香り成分は皮やしっぽの部分にあるのですが、

近隣の徳光からサツマイモを取り寄せているので、

サツマイモに傷みがなく皮やしっぽをとらずにすべて使うことができるからです。

だから徳光のサツマ イモの本来の味がわかるのだそう。

 

麹米も 100%鹿児島産米。

「うちの焼酎は芋本来の雑味だらけの焼酎です」と桑鶴さんが おっしゃる通り、

芋がガツンくるパンチのきいた焼酎でした。