『にんぎょう日本』連載エッセイ/3月号 岩手・花巻のきりせんしょ掲載

ひな人形や五月人形、鯉のぼりなど節句品の業界団体である

(一社)日本人形協会の業界誌『にんぎょう日本』での連載

「まじない食で病も災いも、祓う」

では、毎回疫病除けや厄除招福を願って食べる食べ物について紹介しています。

 

2023年3月号は「花巻のひな菓子 きりせんしょ」についてエッセイを執筆しました。

岩手県の花巻市は童話作家で詩人の宮澤賢治が生まれ暮らした街で、ゆかりの地も数多く残っています。

今回は花巻でひな祭りにお供え菓子として作られている「きりせんしょ」のこととからめて書きました。

 

日本文学を学んでいた頃、私の周囲にも宮澤賢治をテーマに選ぶ学生は一定数いました。

が、私は賢治作品には深い闇を感じてしまい、その闇に飲み込まれてしまいそうで怖く、敬遠していました。

(日文生が闇を敬遠していてはダメなのですが、抱えられる闇にも限りがあります。作家を絞らないと無理です。)

といっても時に読まずにいられず、詩集「春と修羅」は好きでよく読んでいました。

 

しかし、今回取材に行って宮澤賢治記念館に立ち寄り、あらためて宮澤賢治の多面性を知り、驚きました。

特に「青びとのながれ」についてのパネルは衝撃的でした。

仏教思想の影響も強く「この時賢治は何を見ていたのか?」と考えると

やはり闇にのまれそうになり・・・でも知りたい、読みたいという感じ。

あ、脱線しましたね。

 

花巻は2~3泊して賢治ゆかりの地をじっくり巡る旅にもおすすめの観光地です。

訪れたらぜひ「つみっこ」や「きりせんしょ」などの郷土食も食べてみてください。

 

↑注文の多い料理店をイメージしたレストラン「Wildcathouse山猫軒」もあります。

 

『にんぎょう日本』は全国のひな人形店や節句品関連企業に配られています。
見かけた方はぜひ読んでみてください。

(新装版)宮沢賢治詩集 [ 宮沢賢治 ]

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